山形建築研究所、山形です。

春先には白い花を咲かせて春のおとずれを知らせてくれていた梅の木。気がつくと小さな実をつけていました。今朝の散歩道から・・・GR DIGITAL Ⅲ ノートリミング。
梅の果実の収穫は6月頃。梅酒・梅ジャム・甘露梅など様々な楽しみ方があるようで、強い酸味が魅力です。・・・おっと、唾が溜まってきました。(-_-;)
 
大工職による造作工事が着々とすすむ<南宇都宮のすまい>
構造補強が完了して壁・天井の下地、そして断熱材充填がほぼ完了。断熱材は高性能グラスウール16Kgを壁に105mm、天井に155mmを充填しています。
建具枠、巾木、サッシュ額縁などの造作材の加工された材料が現場に搬入され、順次取付られて行きます。
刃掛
引込み障子の鴨居枠の取付の様子。

 

 

刃掛け(はっかけ)数寄屋づくりの手法として壁止まりになる造作材の見付を消してしまおうという発想から生まれた納まりで、床の間の落し掛けや、建具枠等に用いられます。
内法の高さが低いことから、建具枠の見付部分(正面から見える部分)を薄く軽快に見える仕上がりになるようにディティールを決めました。
 
そんな造作工事に使うのでしょうか、現場には箱入りの鑿(ノミ)のセットが・・・。

 

 

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なにげなく現場に置かれていますが、どうやらこの道具は高価なものらしい・・・。
もっとも、道具が良いからといって腕が良いとは限りませんが、腕が良い職人は道具を厳選しているのもまた事実。
ここは後者と捉えて造作に期待・・・と、大工・某氏(お父さん)にプレッシャーを。(^^)v 

 

 

杉フローリングを張り、後を追いかけるようにして養生板(写真右下に立てかけられている板)でキズ防止の養生をされるためにしばらく見ることはできなくなります。
当然、この時期からは『土足厳禁』となります。

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無垢材(特に杉・ヒノキなどの針葉樹)は製材の関係から、樹芯の周りを取り巻く赤っぽい部分の「芯材」と(その色合いから「赤身」と呼ばれます。)

それに対し、外側の白っぽい部分を「辺材」または「白太」と呼ばれる部分があります。・・・赤み、トロなどマグロのようですが←ちょっと脱線。(-_-;)

 

 

 

この赤身(芯材)と白太(辺材)が混在している板などを源平といいます。源平という言葉は、昔、源氏が白旗、平家が赤旗を掲げて戦ったことに由来しているようです。
白太部分は、木の表面を守っている外周部分なだけに、無節の美しい白材は、あまり多く採取できず希少品として珍重されます。
一方、赤身部分は、木の部分で一番耐朽性が高く、色合いも美しいので、高級材として扱われ、木の性質上、節が出やすい芯に近い部分から採取されるため、無節の物は希少価値の高い最高級品として重宝されます。
基本的に杉・ヒノキ材は赤と白が混在する『源平』となります。どちらか一方だけを揃えようとするとコストアップということになります。(希少なものだけにしようとすれば当然のことです。)
そこで、現場に搬入された材料を選別して、赤と白が混在しないように振り分けてから床張りをすすめていきます。(まあ、これが結構と時間がかかることなんですが・・・)

 

今回、玄関ホール・ファミリールームなどを『白太』、クロゼットへ『赤身』といった具合に振り分けてから張っていきます。
住まい手からの要望にはなくとも、こういった事を考えて設計、そして工事を行う・・・それが私たちの仕事です。(^^)v

 

 

 

 
 
栃木・埼玉の建築家集団 ハピケン
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