ひらく設計舎の村上です。

先日、あらためて「収納」というテーマでのセミナーを開催しました。

実は、わたし、収納が苦手です。その昔、もう15年ほど前になりますが、
収納が苦手な私が、住宅設計をやっていて、
しかも、どのクライアントさんも興味関心が高い収納空間を自分が設計してよいのだろうか。
なんて思いから、片づけを学ぶセミナーに参加したりしました。

門をたたいたのが、故・辰巳渚さんで、「すっきり暮らす」というテーマの連続セミナーでした。
収納のコツや収納空間のヒントを学べるのかな~なんて思っていたら……全然違いました(^^;

片づけを紐解くと、①元に戻す、という意味合いと、②生活の秩序を構築する、という2つの視点があります。

「片づけができない」というときに、①元に戻す、が難しくてできないという人はあまりいません。
②生活の秩序をつくる ということができないという場合がほとんどです。

生活の秩序を構築する とはどういうことかというと、

・モノを持つ量を決める 

・しまう場所をきめる 

・必要なものを選び、不要なものは捨てる

というような暮らしの仕組みやルールをつくること。
日々の生活の中では、それが難しい。しかも、モノが多いとなおさら難しい。
そして、その自分なりの生活秩序ができてくれば、収納空間も自分に合うものにつくることができる。
そんなことを、実際に手と頭を使って考える、そんなセミナーでした。

となると、片づけを考えるって、自分をみつめて、自分の軸を構築することに他ならない、
そんな新たな視点をもらったのでした。

自分自身が苦手な「片づけ」だから、あまり大きく作りすぎないように、
なるべく設計段階で、モノとの暮らし方を、仕組みとしてシミュレーションできるように、
細かなヒアリングをしながら設計しています。

写真は、那須塩原のお住まいの、玄関収納です。


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