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2025.01.27 村上 有紀
先日、東京都現代美術館での故・坂本龍一さんの展示に行ってきました。
「音を視る・時を聴く」というテーマで、生前に発表されたコラボ作品をはじめ、
影響を受けた本、若かりし頃に書き留められたたくさんのノートと言葉。
お恥ずかしながら、アーティストとのインスタレーション作品を見たのは初めて。
とても見ごたえがありました。
「敏感にボーっとしていること
何か発するものには機敏にキャッチする体制をとりながら、
半眼で待機している状態」
1985年のメモにあった言葉です。この言葉をみた2日後。
ある建築家の先生がこんな言葉を。
建築などいい空間に出会ったときにに
どんなふうに見るかということについて
「(分析から入るのではなく)ボーっと見る」
とおっしゃっていました。そしてそれを言語化するのだと。
きっと同じように建築の中に身をおいて、アンテナをたて、
空間が発する「何か」をキャッチする、そんな対話を想像しました。
よく、「空間を読む」「建築を読む」なんていう表現があるけれど、
「空間と話す」ようなそんなフラットさと誠実さが
建築を視る楽しさで、設計がうまくなる秘訣なのかな思います。
さて。展示では、教授の演奏を教授の後ろ姿とともに聴くことができました。
1990年半ばの姿と演奏のインスタレーション。
半眼… 半分は心で視て、心で聴く、そんな音と時間と空間でした。
開く、展く、啓く、拓く、ひらく。豊かで楽しく居心地のよい「うちとそとの間」をテーマにしています。