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2018.03.02 村上 有紀
こんにちは、村上建築設計室です。
先日、子どもの遊び場を提案するコンペがあり、
久しぶりにこの本↓↓を見返してみました。
帯に「待望の復刻」とあるように、
もともとは1984年に出版された本です。
私の子ども時代ですね…(遠い目)
田園風景育ちの私には、「あそび場の消失」という実感はありませんでしたが、
(特に都市部での)子どもの遊び環境が(劣悪な方に)変化した社会状況と
子どもの実態の研究結果をともなって、子ども達に
「あそび環境をつくる」
必要性を説いておられます。
遊び環境は社会の風潮や文化によって変わるけれど、
子ども達が喜ぶスペースには、普遍的ないくつかのパターンがある
というのも、仙田先生の理論です。
①自然スペース(自然の生命のいるところ)
②オープンスペース(走り回れる広場のようなところ)
③道スペース(車の危険のない路地空間)
④アナーキーペース(廃材置き場のようなちょっと危険な場所)
⑤アジトスペース(秘密基地のようなところ)
⑥遊具スペース(児童公園)
私の子ども時代@宇都宮を振り返ると・・・・
全て身近にありました(笑)。幸せですね~。
今の子ども達に目を向けると、
やはり、子どもの生活からは遠ざけられる場所が多くなっていることに気づきます。
(廃材置き場や道は、遊んではいけないですし、遊具だって撤去されていますよね)
だから、「冒険あそび場」というプレイパークができたりしている。
そのきっかけは、40年近く前の仙田先生ら「子どもの遊び」を大切にしてくれた
先人たちの働きかけの結果なのだろうな、そう思います。
街レベルの遊び環境だけでなく、
住まいの中も子どもにとっては遊び環境です。
だから、私たちの設計でも小さなお子さんがいるお住まいでは、
いつの間にか、6つのスペースのどれかが生まれます。
きっと、親御さん(と私たち設計者!)が、
子どもたちの幸せな顔を思い浮かべながら家づくりをする結果ですね。
※こちらは階段下の1畳ほどのスペース。
意図した秘密基地です。
***
さて。先日のコンペで提案したのは、次のようなあそび風景。
「電車モチーフ」がテーマのコンペでしたので、
子ども達が色々な人や遊びと出会う「駅」を提案しました。
結果はどうであれ(苦笑)!
私自身も遊び空間を考えることはとても楽しい作業となりました。
そうそう。同じく仙田満先生の本。
建築家の生まれ育った家や原風景をインタビューした本ですが…(1990年)
往年の建築家たち、なんともお生まれのよい方が多いこと~。
大企業の社長や地主さん、お医者さん、芸術家、研究者などなど、
ちょっと記録映画を見るような感じで読みました(笑)
村上建築設計室 子どもの育ちを見守る家 http://www.murakami-design.com/
ハピケン http://hapi-ken.com/
開く、展く、啓く、拓く、ひらく。豊かで楽しく居心地のよい「うちとそとの間」をテーマにしています。