村上建築設計室です。
1日遅れになってしまいましたが、今年の6月21日(昨日です)は、太陽光発電の日だったとか。
梅雨の時期なのになぜかしら?と思ったら、

1年で一番日が長い日である夏至の日が太陽光発電の日と登録されているのだそう。
なるほど、それならわかります^^。

ちょっと高いところから街なみを見てみると、年々太陽光発電が普及していることがよくわかります。
新しい住宅街だと特にそうですね。

やはり3.11の後は、売電等の経済的側面だけでなく、
未来への価値観として、持続可能なエネルギーである太陽エネルギーを検討する方が増えたように思います。

 

そんなことを考えていたら、ある家づくりイベントで出会った方との話を思い出しました。

「家づくりの予定はないけど、設計する人にひとこと言いたくてやってきた!」

という、お父さん。
話を聞くと、こういうことでした。

隣の方が、太陽光発電のパネルを載せた家を建てたそうなのですが、
冬に雪が降ったとき、ものすごい勢いでパネルから雪が落ちてきて、
そのお父さんの家のガレージをつぶし、車を傷つけてしまったとのこと。

パネルはツルツルしているので、余計にスピードをまして雪が落下します。

 

太陽光を載せることがわかってるのに、隣家に危険が及ぶような設計をするとは!
住む人は素人なのだから、設計者がしっかりしなさい!

 

という至極もっともなご意見なのでした。
屋根形状を近隣条件にあわせて設計できる、
新築案件でのそのようなトラブルは本当に悲しいことです。

 

・・・

 

そういえば、数年前に2週続けて大雪に見舞われた年がありましたね。
あちこちでガレージがつぶされてしまいました。
あの予想を超える積雪をみたことで、
太陽光に限らず、屋根と雪の関係については、私たちも注意深くなりました。

最優先は、隣地に落とさないこと。
2階建ての屋根からの雪は、想像以上に遠くに飛んでいきます。
とすると、敷地によほどの余裕がない限り、
建物の配置計画でその課題をクリアすることができません。


屋根の雪止め金物もありますが、一度屋根に残った雪が凍り、
その上にさらに雪が積もってしまうと、
雪止めが効かず、アイスバーンの上を滑るように雪が落下し、
さらによくない状況になってしまいます。

そのため、私たちは
敷地にゆとりが無い場合には、屋根の勾配を緩やかにし、
積雪は屋根の上にとどめ置く、とのような方針に転換しました。

 

これはちょうど当時に設計中だった住宅。

お施主さんとも色々と話し合いまして、

一体的な切妻屋根から緩やかな3枚の屋根へと変更しました。

 

IMG_6375  before

 

 

IMG_2423mini after

 

内部の「間取り」は変わりませんが、天井の高さなど、再度検討したため、

設計のやり直しプロセスがありましたが、結果としてはより最適解になったと思います。

なんだか季節外れの雪の話題をお届けする形になってしまいました(笑)

 

IMG_0885

こんな大雪でございましたね。。

 

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