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2016.04.10 村上 有紀
こんにちは、村上建築設計室です。
今日は家で使う道具について。みなさんは「ハタキ」を使ったことがありますか?
今の時代、家庭で使う掃除道具でも色々な種類がでています。
ママ向けサイトのアンケートでは、いま欲しい家電ランキングでは1位から3位までがすべて掃除機
(ダイソン、レイコップ、ルンバ)とのこと。
http://www.babycome.ne.jp/research/marketing/ranking/0022/
いずれの掃除機もスタイリッシュになり、「そうじ道具」と呼ぶには気がひけるお値段でもありますが、
その性能のコマーシャルを見ると、思わず欲しい~となってしまいますよね。
そんな時代に「ハタキも便利ですよ」なんて言うと、懐古主義かしら、と思われるかもしれませんが、
本当に便利なんですヨ^^。
(ただし、窓が開けられて換気ができる環境において。)
ハタキ、のイメージは、もしかしたらサザエさんのフネさんのような良妻賢母のイメージでしょうか。
そんな几帳面にそうじしてられないなぁ、なんて。
でもね。実は、ハタキって換気によっておこる風の流れを味方にした、とってもラクちんな道具なんです。
例えば、静電気やふわふわの繊維でほこりをとるハンディモップと比べてみましょう。
ハンディモップは、基本的にきれいにしたいところは、すべて吸着面でふれないとほこりを取りきれません。
繊維がさわらないところは、そのまま残ってしまいますが、そういう使い方をする道具です。
ハタキは、というと、棒の先にひらひらと布がついていますが、
あの布でほこりを絡め取るのではありません。
布をパタパタとして、風を起こすことで「風にほこりを巻き上げさせる」道具です。
なので、ハンディモップとは汚れを落とす原理が違うわけです。
障子などの細かい組子や照明などのそうじではそのラクちんさがとてもよくわかりますが、
棚の上や、窓枠の上などでも、数日の間にたまるホコリぐらいは、充分きれいになります。
そして、風で巻き上げたホコリは、窓を開けた部屋の空気の流れにのって、部屋の外に出ていく。
もちろん、大きなワタぼこりは床に落ちますが、空気中に舞うホコリの様子を観察してみると、
ゆっくりと窓の外にでていく様子も見ることができます。
自然の原理を利用した、実はとてもおおらかなそうじ道具なのです。
「暮らしの手帖」を創刊した、
花森安治(朝ドラ「とと姉ちゃん」で唐沢寿明が演じる人物のモデルとなった人)の言葉に
次のような言葉があります。
「道具とは、素手でやるよりメリットのあるもののことだ」
手でやった方が早いじゃん!と突っ込みたくなる道具もたまに見かけますが、
ハタキは、その使い方のコツをつかむと、間違いなくメリットいっぱいの「暮らしの道具」です^^。
そうそう、使っていて楽しいのもおススメのポイント。
棒をもつと、ついつい振りたくなっちゃうのは子どもだけでない、人間の性かも(笑)。
下の写真は、日本家屋の建具やランマで使われる組子です(美しい!)
この組子のそうじができるのは、ハタキ以外にないだろうな、そう思います(笑)
村上建築設計室
http://www.murakami-design.com/
栃木・埼玉の建築家集団 ハピケン
開く、展く、啓く、拓く、ひらく。豊かで楽しく居心地のよい「うちとそとの間」をテーマにしています。