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2015.12.21 村上 有紀
こんにちは、村上建築設計室です。
このところぐっと冷え込んで、いよいよ冬らしくなってきましたね。
その分空気もきれいになって、晴れた日は空がとってもきれい。
写真は、土曜日の夕景、那須から宇都宮への新幹線からの空です。
わたしにとって、このような「遠くの山並みと夕焼け」は、子どもの頃の記憶として鮮明です。
(いまのインターパークのちかくで育ちました)
家の2階の窓から、晴れた日にはこんな景色が毎日見られました。
学校から帰り、家族も仕事から帰ってきて、バタバタと慌ただしい時間帯に、
「あぁ、今日も一日終わりだなぁ」なんてちょっと寂しさを感じつつも、
「今日の晩ごはんはなにかな?」と、お腹が減ってくるそんな記憶です(笑)。
住まいをつくるうえで、「どんな景色が見えるのか」はとても大切です。
その景色は住まいの個性でもあり、また、暮らしの豊かさにつながります。
豊かな自然環境のなかでは「ここがみたい!」と、ポジティブに窓の位置を決めることができますが、
一方で、密集地やおちつかない環境だと、「ここはみたくない!」ばかりで、
周囲に対してネガティブになってしまうことも。
また、なんにも考えずに家をつくってしまうと、せっかくの大きな窓なのに、
外からの視線が気になってレースのカーテンを引きっぱなし・・・という残念な状況もありますね。
(街歩きをしてみると、かなり多いですよ。レースのカーテン)
だから、私達設計者は、初めて敷地に立ったときには、
周辺環境がどんなものか、敷地のあちこちからはどんな景色が見えるのか、
あるいは、どんな風にみられるのか、を徹底的に観察します。
環境を切り取って、額縁のような窓にしたり、
内部から視線が外に飛び出していけるように、街のすき間を住む人のものにできるように、
高窓(天井近くの窓)や地窓(床レベルの窓)を駆使したりして、ポジティブな窓をつくりたいと思っています。
植栽は、そのうえでとても心強い味方です。
「手間いらず」がいいからと、植栽に消極的な方もいらっしゃるのですが、
ここぞというところの一本でもいい、30㎝ほどのすき間でもいい、
内から外への視線上に樹や植物を植えて欲しいなぁと思います。
ほんの少しの緑でも効果は抜群。
また、植栽だけでなく、窓から家族が見えるというのも素敵です。
たとえばリビングやキッチンの窓から、子どもや家族が出かけていく様子が見えたり、
帰ってくる気配を感じ取れたり。
そんな、ささやかながら楽しい出会いのある窓だったらいいぁと思います。
今日は、窓のことを書きましたが、実は朝からこんな景色(笑)。
しばし、見つめ合って、それぞれの一日に戻ったのでした。
栃木・埼玉での家づくりなら。
開く、展く、啓く、拓く、ひらく。豊かで楽しく居心地のよい「うちとそとの間」をテーマにしています。