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2022.06.17 山形 誠
アジサイが咲く事務所の駐車場で・・・GRⅢx ノートリミング イメージコントロール:レトロ調
梅雨入りしたとみられると発表されたここ宇都宮界隈。しばらく愚図ついた天気が続くようですので、雨の写真を楽しみましょうかねェ。(^^
先週のことですが、4月の記事<たてもの探訪>2022.04.21ブログ, 山形 誠でチラッとお伝えしていた「堀込のすまい」の現場へと
大屋根切妻の屋根を見上げて GRⅢ ノートリミング モノクロ
住まいの階をつなぐ階段詳細の打ち合わせです。今回の階段は細い線で美しく処理したい、かつ丈夫に造ろうと・・・鉄の力を借りることになりました。
金属を直接、意匠の表舞台に登場させた先人は、吉田五十八(よしだいそや)、村野藤吾(むらのとうご)かと・・・先人のように僕も鉄を見せて使いたいと考えているのですが、これはなかなか難しい。(^^;)今回、鉄を表舞台でなく隠して、または見えてはいるが出しゃばらないように処理してみようと。軽やかに見せるために下地をスチールで組んだ階段を!とデザインしてみました。
図面はどのようにでも描くことはできますが、新しいことを考えれば考えるほど、分からないことが増して、納まりが難しくなってきます。スケッチを見てもらって、職人さんにこちらの気持ちを伝えることにより、つくる側の言葉を聞き出すことができ、だんだんと納まりが分かってきます。
納まりは細かい寸法の積み重ねなのだと思ったのでした。(^^
建物が出来上がったときに設計図も完成すると思います。設計を進めている時、どんなに深く考えたつもりでも現場に出ないと決まらない部分がどうしても残ってしまいます。
また、設計から施工まで半年から1年程度の時間の経過があって、その間に考えが変わることもあります。設計図は建築するに当たっての基本的なガイドラインだと思っています。
詳細は現場で決まっていくことが多いのです。建物がより良くなると分かれば現場で変更する勇気も必要です。ただし、現場変更はトラブルの元になりやすいものです。
出来上がってから変更されたのでは施工する側もたまったものじゃないし、何もわからずに追加金を請求される建築主もたまったものじゃありません。建物が良くなっていくためには、建築主の理解、そして施工者と設計者の相性が重要なところです。
そして工事の状況を把握し現場で決められるギリギリまで待って、無理のない段取りを考え、手配する現場担当者の裁量が大切です。
そんなことを考えながら現場は進んでいきます。(^^
建築家は優れた人間観察家でなければならない