こんにちは、1の日の村上建築設計室です。

さて。前回からの続きになりますが、

片づけに困っている人にとって、

「家づくりは、暮らしを整える絶好のチャンス!」というお話です。

 

 前回は「暮らしの環」という考え方をご紹介しましたが、

片づけとは、本来「元の場所に戻す」作業です。

動作そのものが難しいわけではありません。

それなのに、片づけられないのはなぜでしょう。

 

片づけには、もう一つ(広義)の意味があります。

「暮らしの秩序と循環をつくり、それを維持する」こと

 

ちょっと難しい言いまわしですが、

「暮らしのシステムやルールを作って、暮らしをまわしていくこと」

と言い換えられます。

 

つまり、「暮らしの環」でいう、「しまう場」や「まわせる物の量」のルールを決めて、

使う→しまう→使う→しまう の流れをとめないこと、です。

 

使う→しまう→使う→しまう の動作は、本来とても単純な作業ですから、

暮らしのシステム・ルールを決められずに困っている結果が、

長年ブームが続いている、様々な片づけメソッドです。

 

++++++

 

では、私からも考え方をご紹介(家事塾版ですね)。

簡単に元に戻すための三原則、「定位置」「定量」「捨てる」です。

(それぞれ下図のオレンジ色部分と対応します)

しまう場 定量 捨てる

物の定位置(しまう場)を決めて、物の定量(まわせる量)を守れば、

暮らしの環の車輪は重くなることはありません。

 

ただ、生活するにはモノを買わねばならない。あるいは働く楽しみでもあります。

そこで、買って入ってくる物が増える一方だと、

暮らしの環の矢印は、どんどん太くなり、

自分ではまわしきれない量になってしまいます。

だから、太りすぎないようにするには、意識して捨てることが必要です。

するとおのずと定量(矢印の太さ)がわかってきて、

しまう場である定位置も決めやすくなるのですが・・・

自分一人ではやはりエネルギーもかかるんですよね。

 

+++++++++

 

その点、家づくりの収納計画では、クライアントと設計者が「一緒に」

住まい方に合う定位置を決めて、定量が収まる収納空間を計画できるわけです。

 

普段は、忙しくてなかなか暮らしの見直しをする時間が持てなくても、

家づくりでは向き合わざるを得ません。

また、客観的な視点を持った設計者もあなたの暮らしを整える味方です。

どうぞその助けも利用してくださいね。

2-1

 

そうそう。

お施主さんにしかできないのが、「捨てる」という作業です。

先の「定位置」の収納を設計するには、暮らしの「定量」がわかっていないとできません。

そして、暮らしの「定量」は、要る物・要らない物を判断して、

「捨てる=使いたいものを選び取る」作業をしないと定量は出てきません。

 

どんなものが好きで、どのくらいのものが必要なのか、

このところだけは、設計者には判断できないことなのです。

 

あぁ、今回も長くなりましたが^^;

捨てることでこれからの暮らしに必要なものを見極める作業は、

家づくりのタイミングに関わらず、今からでもスタートできることです。

緑鮮やかな新芽の季節、さわやかな空気とともに、

片づけに取り組んでみるのもいいですね!

 

さてさて、今週末(14~15日)はハピケンも参加するイベント、

「ちょいカフェな暮らし展」 です。

http://hapi-ken.com/lalacafe.html

 

県内の人気ショップがそろう、楽しい企画です。

ハピケンメンバーの模型展と、建築やリフォームのおしゃべりカフェもございますので、

そろそろ暮らしを整えたいな♪と思う方は、遊びに来てくださいね!

 

村上建築設計室 http://www.murakami-design.com/