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2023.01.15 溝口 泰史
佐野のみぞぐち建築設計事務所の溝口です。
【ココ・ワークス】
佐野駅前で進めているコワーキングスペース・シェアオフィスです。工事はほぼ終わりオフィスチェアなどの備品を揃えオープンに向けて最終準備をしている状態です。
プログラムとしては空き店舗となった既存建物(物販店舗、音楽教室)を改修して用途変更をします。
築30年以上経過している建物は、よくある鉄骨造で外壁がALC(軽量気泡コンクリート)でできているもの。若干の雨漏り等はありましたが建物としてはしっかりしています。
ただ「改修工事あるある」で工事に使える図面がほとんど無かったので実測し図面を復元するところからの仕事です。
基本的に外観はいじらずに内部の改修のみにとどめています。
1階は元々物販店舗だったので間仕切り壁がない間取り。この広さを活用してコワーキングスペースにしました。
床と壁を貼り替え天井は真っ黒に塗装。ワーキングテーブルは集成材と構造用合板を用いて作製。ペンダントライトなどの照明器具もインダストリアルなものを選択してハードなイメージのインテリアにしました。
2階は元々音楽教室で数部屋あり1階に比べて細かく区画されていました。
通常、区画する間仕切り壁はLGS(軽量鉄骨)と言うもので構築されているので解体はそんなに難しくありません。
しかし、この2階は元々が音楽教室ということで防音性を重視して間仕切り壁が外壁材同じALCで構築されているのが判明。
このALC(軽量気泡コンクリート)、名前の通りほぼコンクリートなので解体するのは大変です。大変であることはイコール費用も余計にかかるということなので、設計段階から極力間仕切り壁を動かす(解体する)ことがないように計画をしてシェアオフィスの個室を確保しました。
コワーキングスペース・シェアオフィス、地方都市でも需要はあるそうで、既に予約が入っているとのことです。
駅前ということで利便性もプラスに働いているのだと思います。
ちょうどよい「距離感」、溶け込むような「佇まい」、気持ち良いと思える「居心地」の3つを大切にしています。