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2022.10.31 村上 有紀
敷地の状況によって、リビングを1階にするか、2階にするか、その方針に結構悩みます。
設計者である私もですが、おそらくそれ以上にお施主さんは迷いどころでしょう。
現在の住まいがある東京下町は、むしろ狭小地&密集地の条件から、
1階リビングにするプランがそもそも成り立たない。
また、敷地にたっぷりとゆとりがあり、1階の採光通風に問題がない場合も、
1階リビングで迷いなく進めることができます。(眺望条件では迷うかな?)
その中間の敷地の場合や隣地の建物が敷地に影を落とす場合は、悩みます。
1階のリビングは、子育て期の住まいは、その設置性が子育てを応援してくれますし、
高齢期の住まいでもバリアフリーという視点で1階の方が安心でもある。
一方で、将来的に隣地の建物状況により、1階の採光条件が変わることもあって、
1階の快適性が担保できないかもしれない。
快適性からは2階の方が伸びやかな空間をつくることも可能になる。
そんなことを考えると、どっちにするか、というのが悩ましい。
私もプランをつくりながら暮らし方を想像しますし、お施主さんにも両方のプランの中での暮らしを想像してもらって、一緒に検討します。
先日は、両方をシミュレーションしていただき、「2階リビング」の選択となりました。
写真は眺望から2階リビングにした住まいの風景。
また、家業での来客や人の出入りが多いため、
距離感を持たせて落ち着いた生活空間をつくりたい、というご要望ともマッチしました。
開く、展く、啓く、拓く、ひらく。豊かで楽しく居心地のよい「うちとそとの間」をテーマにしています。