『8』の日・・・でも今日は日曜日なので、担当ブログも休みましょうか?なんて思っている山形です。

そんな日曜日の朝に思ったままを・・・『あなたの好きなモノをあげてください・・・』と言われれば『カメラ』と答えるでしょう。

でも、好きなものといっても、考え方は大きく二つに分かれるような気がします。「好きなもの」が、「凄く」好きなものか、「それなりに」好きなものか。中には「好き」だけじゃないものもあります。便利だから、仕事で必要だから、なんとなく捨てられないから、持っていたほうがいいから・・・・などなど、明確な理由があるものから、曖昧なものまで様々です。数でもなく、金額でもなく、「それなりに好き」でもなく、「凄く好きなもの」です。

「それなりに好き」程度のものだと、どうしても扱いが雑になります。捨てるのは勿体無いという理由で無理して持っていると、なんとなく気持ちが乗りません。ところが、「自分はこれがいい」という納得と満足で買ったものは、大事に使います。物を大事に丁寧に扱うと、心が穏やかになる時さえありますよね。以前は、「安いから」とか、「数を沢山欲しいから」という理由でよく服などを買っていました。また、「新しく買った」ということに価値を感じていました。「それなりに好き」な「たくさんの物」に囲まれて暮らすより、「凄く好き」な「少ない物」に囲まれて暮らすほうが豊かだと思うようになりました。

正に、”less is more” 「より少ないことは、より豊かなこと」などと訳されている建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉です。ガラス、鉄、コンクリート、限られた素材を使うことで豊かな空間をつくることにつなげていくのだと、きわめて短く含蓄のあるメッセージです。

すまいを考えるときに一番最初に考えておきたいことは「自分はどんな風に暮らしたいのか?」です。食生活一つとっても、家で食べる派なのか、外で食べる派なのかで選ぶテーブルが変わってきます。家で食べる派でも、家族みんな揃って食べるのか、みんな時間がバラバラなのかでも変わってくるわけです。普段の食卓をさらにおいしく楽しくするために、季節を思うとか、お皿、一枚にこだわってみるとか、お花を一輪挿してみるとか、彩りにこだわってみるとか、そんなことをしてみるとワクワクしてきます。テーブルに乗っているのは普通の家庭の普通の食事。だけどさりげなく五感を使った食卓は食事の時間を華やかにし、幸せにしてくれます。肩肘張らずに自分の好きなものをちょっとだけ。それぐらいがちょうどいいような気がします。寝具などもそうです。畳の上でゴロゴロが好きな方なら、ベッドより布団を選ぶという選択肢もありますよね。毎日の暮らしが心地よく快適になる、そんな家具を選びをしてみてはどうでしょう。

そしてスタイルにとらわれず、自分らしい暮らし方を見つけるといったことが大切です。

モノが溢れる今の時代。最近では、「持ち物は少ない方が良い」と言われることも増えてきました。それでも、安く・オシャレで・便利なモノが簡単に買えてしまう環境の中、モノを持たないことへの一歩が踏み出せないのではないでしょうか?

本当に好きな「モノ」というのは実は少ないのかもしれません・・・さて、あなたにとって好きな『モノ』は?

栃木、埼玉の建築家集団 ハピケン http://hapi-ken.com