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新物件 141年前の土蔵

2021.06.14 佐藤 大介

本年度[R3]より新しく関わらせていただく事なった明治13年[1880年]建築の土蔵。

創右衛門一級建築士事務所の佐藤大介です。

[写真1枚目・2枚目]
土壁撤去前の既存建物
長い間、雨風にさらされ瓦や壁が劣化し、その部分から雨水が侵入し木材が朽ちて屋根や壁が崩落。
濡れた木材は、蟻害にも侵され危険な状態でしたが、何とか現存してくれていた大切な建物。

“残っていてくれただけでOK!
後はお任せください!”

外観も時代の流れの中で、その時々に必要な増築が行われた様子がうかがえる。

今だから、古い建物を残そう…歴史的価値…とか言ってはいるが、ただの倉庫で収納量だけを求められた時代もあったり、古いだけで役に立たない時代も長い歴史の中にはあったに違い無い。

ちょっとヘンテコな下屋が残っていたり、その場しのぎの補修跡を見ると、時の流れを感じます。

なるべく既存の部材を残しながら、これから先100年以上も耐えうるよう現行法律とのバランスを考えながら修理方法を選択し修理設計を進めて行きます。
限界耐力計算を使い、既存建物のように石場建て基礎で戻す方法。
現行法に沿ってRC造の基礎を造る方法。
いろいろな正義と修理方法が多いだけに悩みの多い現場です。

先ずは、現況把握の調査です。


意匠と性能の両立した住まい
創右衛門一級建築士事務所
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