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それでもやる!

2024.05.22 佐藤 大介

屋根形状

創右衛門一級建築士事務所佐藤大介です。


R6.5.22(水)[晴れ]

現在、長期優良住宅の審査待ち物件
house-KHの補正連絡が届きました。

内容は、主に私の不備に対する追加説明なので、
問題なく適合審査が完了しそうです。


そんな審査待ちのhouse-KHはこんな屋根形状
↓↓↓

屋根形状

2台分のインナーガレージが有り、
少々変形した住まいですが、
構造計算は、しっかり計算をしてくれる方に外注し、
許容応力度計算による耐震等級3を確保してます。

こんな形状になった理由は、
設計の皆さんが、当たり前に行っている
“周辺環境の読み解き”を
私も毎回大切にしており、
その土地固有の条件である採光、通風、周囲の建物、方位、
などのを丁寧に考察します。
そこに加え、その周辺の未来変化を想像し、
プラン作成に取り掛かります。

そして、
住まう御家族の御要望にどのように答えられるか、
考察した周辺環境に落とし込み、
見え方見られ方を味付けし生まれた形状です。

出来ることであれば、
変形にしなくても快適に住め、
ファサードデザインが綺麗に出来るのであれば、
なるべく変形にはしたくない!

これが本音です。

変形にするとやはりコストが掛かります。
四角形であれば必要の無い大きな梁!
力が集中する箇所への高強度金物!
強度確保の為に増える材料!
などなど…コスト増の要素しかありません。

それでも、そのプランや空間、意匠が素敵になるのであれば、
“耐震等級3”を確保した上で、
変形形状でも提案させていただく事があります。

もちろん変形の必要がなければそれが1番。



耐震等級3を確保する上で悩む事が多いのは、
水平構面。

勾配天井とする事が多く、
屋根と天井の間に厚みのある天井断熱材を施工する必要があり、
気密ラインを考えながら
佇まいのプロポーションを大切にし、
強度と施工性、経済性を考えると悩みどころ…

先日、お引渡ししたリノベーションの物件より
施工性向上の為、屋根断熱は、
吹込みグラスウールを採用する事としました。

過去の施工が過ちでも失敗でもなく、
毎回毎回、より良くなるよう進化して行こうと思います。



変形だけど耐震等級3だった過去物件
↓↓↓

〈house-TTT〉

〈house-TTT〉

〈house-A2〉

〈house-A2〉

〈house-SS〉

〈house-SS〉

↑↑↑
それぞれの理由があってこの形状ですが、
どんな形状でも“安全安心”が1番と考え耐震等級3です。

だけど実はこれが1番好き
無駄の少ない“引き算シンプル形状”
↓↓↓

屋根形状

意匠と性能の両立した住まい…
創右衛門一級建築士事務所
https://souemon.net