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2020.02.03 佐藤 大介
創右衛門一級建築士事務所の佐藤大介です。
R2年2月27日に上棟決定。
江戸時代(約150年前)の土蔵保存修理工事の現場(工場加工)では、梁材柱材の加工が概ね完了し、加工した材を上棟前に地上の平らな所で仮組みする“地組”と呼ばれる工程が行われています。
住宅などでは無い工程ですが、150年前の古材と新材を組み合わせた複雑で大型の小屋組みは、一度平場で仮組みし、微調整をしながら問題無く組み上げることが出来るかを確認し、また一度解体します。
新材の大きな梁(松材)は加工後に木自体が捻れたりし、他の部材との接合部がズレたりします。古材は古材で、解体前は建物全体で押えられていたものが、解体され自由になった事で捻れたりします。
地組に立ち会って来ましたが、いゃ〜すんなり組めないものですね!組んだり外したり、1本の部材を取り付けるのに何度もウィンチで上げ下げしながら調整しておりました。とても手の掛かる建物です!
写真2枚目は釿(ちょうな)と呼ばれる
工具で、現代建築では使うことの無い工具です。鍬で畑を耕すように使い丸太の表面を荒削りする工具です。
古材の梁表面が釿で加工された“名栗(なぐり)”と呼ばれる波状の削り肌に仕上がっていたので新材も名栗仕上げにっ!
棟梁田村氏、1本の梁材を名栗仕上げするのに2日掛かったと笑いながら言っていました。
いちいち手間の掛かる楽しい現場です!
栃木県宇都宮市住宅設計
創右衛門一級建築士事務所
htts:souemon.net
栃木・埼玉の建築家集団
ハピケン
https:hapi-ken.com
意匠と性能の両立した住まい