BLOG
01.
ABOUT US / SYSTEM
02.
CONCEPT
03.
ARCHITECT’S INTRODUCTION
04.
WORKS
BLOG
2026.08.04 佐藤 大介
栃木県宇都宮市の設計事務所集団 ハピケン

先週は現場よりも学びの一週間でした。
現在進行している現場は3件。
慌ただしく工事が進む時期ではなく、お盆前ということもあり、
現場は穏やかな時間が流れています。
そんな時こそ、学ぶ。
建築設計において本当に重要なのは、
図面を描く時間の長さではありません。
その敷地をどう読み解くのか。
その建物にどんな価値を見出すのか。
最適な答えを導き出す「判断力」を磨き続けることが、
設計者にとって大切な仕事だと思います。
先週は、歴史的建築物保存の第一人者である河東義之先生の講演会に参加し、
翌日は先生の案内で足尾・日光に残る明治期からの洋風建築を見学しました。
講演会で印象残った言葉があります。
建物の調査をする時に何を基準に見ているのかという質問に対し、
先生はこう答えられました。
「田舎モンの見方をしない。」
栃木県の建物だから栃木県の中で評価するのではなく、
京都や奈良をじはじめ全国の歴史的建築物と比較し、
その建物がどの位置にあるのかを判断する。
地域だけで完結させない視点。
建物の本質を見極めるためには、
常に全国という尺度を持つことの大切さを教えていただきました。
その考え方に触れ、改めて河東先生に深く惹かれました。

日光金谷ホテル
現在の姿からは想像しにくいですが、本館は当初2階建てとして建てられ、
その後、地下部分を掘り下げることで現在の3階建てへと改修された建物です。
建物の歴史を知ることで、その価値の見え方も大きく変わります。
続いて参加したのは、馬頭広重美術館リニューアル記念講演
隈研吾氏による「自然+職人+アート、そして馬頭広重美術館」です。

世界の第一線で活躍し続ける建築家であっても、常に新しい挑戦を続け、
学び続けていることが印象的でした。
講演会の中で語られた、
「日本が世界に自然への役割りを示す。」
という言葉が心に残っています。
建築を通して自然との関係を問い直す。
その姿勢に、大きく背中を押されたような気がしました。
同時に、15年ほど前に隈さんの講演会で聞いた言葉も思い出しました。
「いつだって、いつまで経っても、美味しい仕事何なんてない。
美味しい仕事は、自分でつくる。」
第一線で活躍し続ける建築家も、一つひとつの仕事に真摯に向き合い、
挑戦を続けている。
その姿勢は今も変わらないのだと感じました。
現在、那須塩原ではhouse-T-Gでは造成工事が完了し、実施設計を進めています。
また、伝統的建造物群保存地域では、の明治期の土蔵2棟の保存修理が進行中です。
一棟[20‐土蔵]では、左官漆喰仕上が完了し、下屋と下見板張りの施工へ。
もう一棟[08−土蔵]では、地面に埋まっていた柱脚を健全な状態へと戻すため、
基礎の新設を伴う構造修理を進めています。
新築住宅も、歴史的建物も、本質は同じです。
設計者に求められるのは、経験だけではありません。
知識を深め、建物を正しく読み解き、最適な答えを導き出す判断力です。
学びは、そのための準備。
一つひとつの経験を設計へ還元し、真摯に向き合うために学ぶ。
souemon architects

意匠と性能の両立した住まい