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2026.05.10 村上 有紀
ハピケンブログは、メンバーが順番に更新していくリレーブログです。
他のメンバーのブログを読むのも楽しみで、
先日の宇賀神さんのブログを読んでいて思い出したこと。
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建築家クリストファー・アレグザンダーの著書「パタン・ランゲージ」があります。
この本では、心地よい街や建物、暮らしには共通する“パターン”があると語られています。
その中のひとつが、「自分を語る小物」という考え方です。

そこでは、流行のインテリアを並べるよりも、
「その人の人生を物語るもの」が空間を豊かにすると述べられています。
インテリアの情報があふれる今、
「おしゃれに見えるか」はわかっても、
本当は自分が何を置きたいのか、わからなくなってしまうことがあります。
SNSでは整った空間が次々と流れ、
“映える部屋”の正解がどこかにあるように感じてしまう時代です。
けれど、家は誰かに見せるためだけの場所ではなく、
自分や家族が心地よく暮らすための場所でもあります。
先のアレグザンダーの考え方には大いに賛成し、
ある家づくりセミナーの際に、こんなテーマでワークをしました。
「これを使っているのが私です」
「ここにいるのが私です」
と言えるもの(や場所の写真)を持ち寄るワークです。
ある方は家族写真の並ぶ棚を、
ある方は長く使っている椅子を、
ある方は夜に静かに楽しむお香を紹介されました。
そこには、その人の価値観や記憶、時間の積み重ねが表れていました。
“モノは語る”のです。
家をつくる・間取りをつくるのに、何から始めていいかわからない。
あるいは、自分の要望がよくわからない。
そんな方は、はじめの一歩として、その空間に飾りたいと思う「自分を語る小物」
を見つけてみてはいかがでしょう。
一脚の椅子から、ひとつのオブジェから、ひとつの家族との思い出から。
具体的な物から始まるアプローチで、住みたい家のイメージを膨らませるというのも、
楽しいと思います。
最後に、アレグザンダーの心強い言葉をご紹介します。
近代装飾はしゃれていないとだめだとか、サイケ調にすべきだとか「ナチュラル」な感じがよいとか、「モダンアート」風が好ましいとか、「プラント」を置くべきだとかいった、今どきの流行仕掛たちの言にごまかれないこと。自分の生活がそのままにじみ出ているもの ―自分が大切にしている物や自分を物語るもの―が、いちばん美しい。
パタン・ランゲージは、建築の専門書でありながら、
実は一般の人にこそヒントを与えてくれる本だと思います。
実に50年前に書かれた文章で例文にはその時代性が感じられることもありますが、
本質的な考え方は実に普遍的です。


開く、展く、啓く、拓く、ひらく。豊かで楽しく居心地のよい「うちとそとの間」をテーマにしています。