断熱はいつも先へ先へと意識して設計をして来ましたが、最近はコストという大きな問題があり、本来行いたい断熱仕様が守れなくなって来ています。
断熱は年々進化というか要求が肥大しています。単純に断熱材の高性能なものを厚く使えばよいというものでは無いので、設計という立場ではきれいに納める事も性能をしっかり出すことも考えながら試行錯誤します。
昔々、内断熱か?外断熱か?という議論があり、様々な考えが発表されて現在に至っていますが、つい先日までは充填断熱(内断熱)と外張り断熱(外断熱)の併用で進めていました。充填断熱も外張り断熱も様々な建材が出てきているので、いろいろ検討しながら採用して来ています。ところが最近の建築コストの異常な高騰で、断熱材すらケチらなければならなくなってしまっています。全体から考えると大きな金額では無いのですが、そこを削らなくてはならないほど異常な建築費高騰が起きています。何をするか?
この家でも外壁と屋根に遮熱材ラミパックSD-Sを採用しました。断熱材を厚くするのも限界があり、コストも抑えるとなると安くて薄くて効果のあるものが良いので、断熱と遮熱シートを組み合わせました。施工の工夫も必要になりますが、コストと薄さはクリアできています。欠点は電磁波なども止めるため、工事中に現場の人から携帯が・・・と言われたことです。もちろん住み始めても電波状況は悪いので工夫が必要になります。まあ大したことでは無いと思っていますが・・・
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